認知症を理解し地域で支え合う
認知症は誰にも起こりうる脳の病気によるもので、85歳以上では4人に1人にその症状があるといわれております。
認知症についての正しい知識をもち、認知症の人や家族を支える手だてを知っていれば「尊厳ある暮らし」をみんなで守っていくことができます。
現在「認知症サポーターキャラバン」が全国で展開されています。認知症を理解し、認知症のひとや家族を見守る、認知症サポーターを一人でも増やし、安心して暮らせるまちを、みんなでつくっていくことを目指しています。
認知症とは?
いろいろな原因で脳の細胞が死んでしまったりして、脳の司令塔の働きに不都合が生じ、さまざまな障害が起こり、生活する上で支障が、およそ6か月以上継続している状態をさします。
認知症の症状
中核症状
脳の細胞が壊れることによって直接起こる症状。記憶障害、時間や季節感の感覚が薄れる見当識障害、理解・判断力の低下、実行機能の低下などがこれにあたります。
行動・心理症状
記憶障害などの中核症状がもとになり本人の性格、環境、人間関係などの要因がからみあって出現する症状を行動・心理症状とよびます。
認知症の早期診断・早期治療
認知症の早期の発見、早期の受診・診断、早期治療はその後の認知症の人の生活を左右する非常に重要なことです。病気が理解できる時点で受診し、少しずつ理解を深めていけば生活上の障害を軽減でき、その後のトラブルを減らすことも可能です。
認知症の人への支援
認知症の人への援助には病気を理解し、さりげなく援助できることが必要です。認知症のひとは何もわからないのではありません。誰よりも心配なのも、苦しいのも、悲しいのも本人です。交通機関や店など、まちのあらゆるところに、温かく見守り適切な援助をしてくれる人がいれば外出もでき、自分でやれることも増えるでしょう。誰でも自分や家族が認知症になる可能性があります。健康な人の心情がさまざまあるのと同じように、認知症の人の心情もさまざまです。認知症の障害を補いながら、さりげなく、自然に、それが一番の支援です。
※認知症サポーター:認知症について正しく理解し、偏見を持たず、認知症の人や家族に対して温かい目で見守る応援者で、「なにか」特別なことをするひとではありません。目印であるオレンジリングが渡されます