2016年3月号
唾液の働きやその機能とは?
舌の下にある舌下線の3箇所から分泌され口の中を潤します。
1日で分泌される唾液の量はおおよそ1L近くになり、その多くは
顎下線から分泌されます。唾液の分泌は15歳がピークと言われ、
30代を境にして次第に分泌量が減少し、70代を超えると
のが減ってくる30代から口の中の老化が始まっていると言えます。
《唾液の効果》
・抗菌作用
虫歯や歯周病などの口の中の細菌の感染や体の中に病原菌が入ってくるのを防いでくれます。
唾液は、消化液としても働きます。唾液中のアミラーゼという酵素が
お米やパンなどの炭水化物を消化してくれます。
・虫歯予防
食べかすを喉の奥へ洗い流す洗口液の役割を行って初期の頃の虫歯を防いでくれます。
・味覚を感じさせる働きの補助
食べ物を溶かすことで、味を感じる味蕾細胞の働きを助けます。
《唾液を増やす方法》
・水分を多く摂るようにしましょう。
ただし、糖分の多い清涼飲料水や緑茶、コーヒーなどはおしっこの量も増えてしまうので注意が必要です。
・食べ物をよく噛んで食べるようにしましょう。
一度食べ物を口に入れたら、最低30回程度は噛むようにしましょう。
・唾液腺のマッサージ、舌の運動をしましょう。
唾液腺を指でマッサージし直接刺激を与え、唾液の分泌を促しましょう。
舌を出したり、口の中で回したりする運動も効果があります。
唾液の分泌量が減ってくることは殺菌作用の低下を意味し、それに従って口の中の細菌が増えてきて
歯の健康を脅かしたり、様々な体の不調をもたらす要因になります。唾液の分泌量が少なくなったと
感じる前に、唾液腺に適度な刺激を与えて分泌量を減らさない対策をとっておくといいでしょう。