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2018年2月号

「腸内フローラ」ご存知ですか?

人の腸内にいる細菌(腸内細菌)は、グループを作り腸の壁に生息しています。その様子がお花畑(flora フローラ)に例えられることから「腸内フローラ」と呼ばれています。

これらは「善玉菌」「悪玉菌」「日和見(ひよりみ)菌(きん)」の大きく3つに分類され、食生活やストレスによって日々バランスが変化します。

腸内細菌は、心と体の健康にかかわっている事が知られ注目されています。

 

<腸内細菌の働きを知ろう!>

腸内細菌はそれぞれに役割があり勢力争いを繰り返し一定のバランスを保つ事で、おなかの

調子を整えるだけでなく、健康な体を作っています。

「善玉菌」(ビフィズス菌・乳酸菌など)

おなかの調子を整える、免疫力を高める、神経伝達物質を合成し脳を活発にする

「悪玉菌」

おなかの調子を悪くする、その他腐敗物質などを生成し生活習慣病、肌荒れ、老化、

アレルギー、うつ病などの発症に影響する

「日和見菌」

腸内での善玉菌と悪玉菌の状態によって優勢な菌に協力して働く性質がある

 腸内フローラの理想は、善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割とされ、

いかにその状態を保つことができるかが重要です。

 

<腸内細菌を良くするためにできること(菌(きん)活(かつ))!>腸内フローラ

①食事

・食物繊維(不溶性と水溶性)の摂取

果物、野菜などに多く含まれる水溶性食物繊維は、善玉菌の増殖を促す。

豆類、イモ類などに多く含まれる不溶性食物繊維は、腸を刺激して便通を促し、悪玉菌

の増殖を防ぐ。

・乳酸菌を多く含む発酵食品(ヨーグルト、漬物、チーズなど)や善玉菌の栄養となる

オリゴ糖が含まれる食品(豆類、ハチミツなど)を摂取する。

・動物性タンパク質や脂肪は悪玉菌の主食となり悪玉菌を増やす為、肉食を少な目にする。

②運動

運動不足は腸の刺激が低下して腸の動きが悪くなり、便が腸内に長く留まって腐敗が進み易くなります。運動不足を解消して腸の働きを良くしましょう。

③ストレスを溜めない

ストレスは善玉菌を弱らせ減らしてしまいます。さらに生活リズムが崩れ、睡眠不足や自律神経の乱れによって腸の働きが悪くなってしまいます。

 

<腸内細菌を整えて病気予防!>

腸管は食物や空気中から体内に侵入してきた病原体を感知し、腸管免疫という免疫システムがウイルスを常時排除しています。この機能の発達に腸内細菌が重要な役割を果しています。

さらに免疫細胞の約70%が腸で作られ成長する事で、ガン細胞やウイルスを撃退し病気の予防につながっています。この季節のインフルエンザ予防にも効果が期待されます。

 

健康維持には腸内環境を整える事も大切です。「腸内フローラ」を理想的な状態に保つ為にも

善玉菌を活発にする行動(菌活)を心掛けましょう。

 

発行  フジ薬局 医薬情報会 Tel 024-925-0978  http://fuji-pharm.jp

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