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2018年5月号

最近、よく耳にする突然死!!ご存知ですか?

「突然死」とは

事故やケガなどによる死亡を除いたもので、症状が現れてから24時間以内に予期せず亡くなることをいいます。突然死の原因は、心臓によるものがほとんどです。日本では年間約10万人の突然死があり、このうち半数以上が心臓の異常が原因といわれています。

 

 突然死突然死

「突然死」の原因

突然死で起こる心臓の異常や心臓を停止してしまう直接の原因は、「心室細動(しんしつさいどう)」という不整脈がほとんどだといわれています。心室細動を起こす病気はさまざまありますが、その中でも有名なのが「心筋梗塞」です。突然死の原因となる心臓の病気を起こしやすくする最大の原因は「動脈硬化」であり、高血圧・糖尿病・脂質異常症などがリスクを高め、さらに、タバコ、肥満、食事、運動不足、ストレスなどの要因が加わることで、そのリスクがより高くなるとされています。

※心室細動・・・心臓の心室が小刻みに震えて全身に血液を送ることができない状態。

 

「心筋梗塞」の症状

多くの場合、胸部の激痛、締めつけられるような感じ、圧迫感として発症します。胸痛は30分以上持続し冷や汗を伴うことが多く、重症ではショックを示します。胸痛の部位は前胸部、胸骨下が多く、下顎、頸部、左上腕、心窩部に放散して現れることもあります。随伴症状として呼吸困難、意識障害、吐き気、冷や汗を伴う時は重症のことが多いとされています。

 

「突然死」の起こりやすい時間帯

就寝中がもっとも多いといわれており、次いで入浴中、休養・休憩中、排便中となっています。また、突然死の原因となる心筋梗塞の発作は朝方にピークがあることが知られています。

 

「突然死」を防ぐための予防策

動脈硬化は自覚症状もなければ、目で直接見ることもできません。そのため、定期的な健康診断、人間ドックを受診し、自分の状態を知ることが大切です。そして、規則正しい生活習慣をすることで、動脈硬化のリスクとなる高血圧・糖尿病・脂質異常症を予防することができます。またストレスは血管を収縮させ、血圧を上昇させ心臓に負担をかけることで心筋梗塞のリスクを上げるといわれています。若い働く世代にも起こりうる突然死の背景には、ストレスが大きく関わっています。十分な睡眠・休養と、規則正しい食事や運動習慣を心掛けましょう。

 

定期的に健診を受け、体に何か不調を感じた時はすぐに医療機関を受診しましょう!!

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