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2019年7月号

「あせも」を防ごう!

「あせも(汗疹:かんしん)」というと、子どもによく見られる疾患というイメージがありますが、近年の猛暑や、エコ意識の高まりによる冷房の制限などによって、大人でもあせもに悩む人が増えています。症状が長引いたり、悪化することもありますので、たかがあせもと油断せず、あせもをつくらない生活を心がけましょう!

・あせもの原因は?

あせもは、大量に汗をかいた時に、適切に処置をせずにそのまま放置してしまい、皮膚の中の汗が通る管に汗がたまってしまう(詰まってしまう)ことによってできます。管にたまった汗は周りの組織に漏れ出して、水ぶくれが生じたり、炎症を起こしてかゆみを伴う赤いブツブツができたりします。

 

・あせものできやすい場所

それは、汗が乾きにくい部分です。頭・額、わきの下、ひじ・ひざの裏、足の付け根、お尻などが挙げられます。

 

・あせもの予防

1.汗をかいたらすぐにふきとり、肌を清潔に保つ。

汗をかいたら、シャワーを浴びたり、すぐにふきとるようにしましょう。汗をふくときは、乾いたタオルよりも、水でぬらしたタオルのほうが、汗の成分をよくふきとれます。またふきとる際はゴシゴシこするのではなく、押さえるようにふくと、皮膚のバリア機能を守ることができます。

 

2.通気性・吸湿性のよい服を着る。

汗をかいたら着替えることが大切ですが、仕事中などは着替えられない場面も多くあります。細菌は吸汗速乾素材を使用したインナーなども数多く販売されていますので、それらを利用して、濡れたままの状態が続かないように気をつけましょう。

 

3.お風呂やシャワーはぬるめにし、石鹸を使いすぎない。

たっぷり汗をかいたからといって、石鹸をたっぷり使って、ナイロンタオルでゴシゴシと体を洗うのはNG。皮膚のバリア機能が弱まって炎症を起こしやすくなります。同じく熱いお湯につかったりシャワーを浴びたりするのも避け、ぬるめのお湯で汗を流しましょう。

 

4.高温多湿の環境を避ける。

日差しの強い日中の外出はなるべく避け、エアコンを適度に使って、涼しい環境を心がけましょう。湿度は50%程度を目安にするとよいでしょう。

あせもは多くの場合1週間程度で治ります。しかし、市販薬などを使っても改善しなかったり悪化するような場合は、他の皮膚病の可能性もありますので、皮膚科を受診しましょう。

 

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