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2020年2月号

腸と便の役に立つ話

腸は食べた物を消化・吸収する以外にも大切な働きをすることがわかってきました。免疫細胞の6割が腸に存在し、神経細胞も約1億個もあり、たくさんの情報を脳や他の臓器に送り出しています。その為、便は腸の状態を知る1つの有効な情報と考えられます。

 

<皆さんは毎回の便を観察していますか?> 便からの質問に答えてみましょう。

Q1理想の便は?→表面が滑らかでバナナのような便

軟らかい便は下痢傾向で短い時間、硬い便は便秘傾向で長い時間腸内にあったことを示します。

Q2腸を通過する時間は? →24時間~72時間(1日~3日)

Q3重さは?       →150~200gバナナ1本程度

Q4回数は?       →1日1回~3回から3日に1回

Q5色は?        →黄色から黄土色

胆汁が排泄されない時は白色、腸内細菌が弱り胆汁が酸化されない時は緑色、出血時は黒や赤

Q6体に必要な水分の量は?→1ℓ

成人の体は60%が水分で1日に必要な水分量(ℓ)=体重(㎏)×0.04 50キロの方なら50×0.04=2ℓ 食事で1ℓの水分を摂るので飲み物で1ℓが必要。

Q7おならは何から作られるの?→飲食物と共に飲み込んだ空気から約70%、食事が消化する過程や腸内細菌から残り30%、1日500~2000㎖、1回に50~500㎖、1日7~20回程度。

Q8便の固形成分は?  →食べ物の残りかすが1/3、腸壁から剥がれ落ちた粘膜1/3、腸内細菌1/3

Q9腸内に住む細菌は何キロ?→1.0~1.5㎏

生きたままのものも死骸も含まれ、腸には100~1000兆個の腸内細菌が存在し、善玉菌(乳酸菌・ビフィズス菌)が20%、腐敗を進める悪玉菌が10%、勢力の強い方に味方する日和見菌70%が理想です。

Q10便秘になるのは女性が多い?→60歳未満では圧倒的に女性に多く、生理前は黄体ホルモン濃度が上昇し腸管運動が低下する、出産にそなえ腹腔が伸びやすい、便意を我慢する為と言われます。

60歳以上になると男女ともに増加傾向で原因はいきむ筋力の低下、腸の感覚の低下、食事量の減少が要因となります。

 

<あなたの腸は理想の状態でしたか?>

便の色や急激な体調の変化、下痢が続くときは内科を受診ください。

また便の状態は色々な要因で変化します。硬く残便感がある方は下記を試してみましょう。

・こまめな水分摂取       … 1日1ℓ

・乳酸菌を含む発酵食品を摂る  … 納豆 味噌 ヨーグルト

・必要な食事量と食物繊維を摂る … 1日24g

・乳酸菌の餌となるオリゴ糖を摂る… ティースプーン2杯

・EPA・DHA・アマニ油などを摂る … 善玉菌を増やし潤滑油となる

・便意を我慢しない       … 5分から15分で消失するので

・規則的な生活リズムをつける  … 朝食後にトイレタイムを

・適度な運動をする       … 腹筋や骨盤底筋を鍛える

・トイレは前かがみの姿勢    … 考える人のポーズ     など

改善しない時はかかりつけのDrに便の形や量、排便頻度を記録し相談されると良いでしょう。

持病や薬の影響で便秘になることもあります。新しい便秘の薬も出ているので是非相談ください。

 

 

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